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■黒澤潤 / Kurosawa Jun
1964年生、多摩美術大学美術学部芸術学科卒。大学時代、同期と結成したインディーズ・バンドで数年に渡る活動をした後、萩原朔美に師事し、映画制作を始める。初期においては「光や物体(あるいはフィルムそのもの)をフレーム単位の編集によって操作する構造的なスタイル」の作品を多数制作、やがて作品は物語性を取り入れ始め、「肉体的エロス」や「タナトス」、そして「幼児性」といった要素を通じて、より自身の内面的世界の分析へと移行して行く。
大学卒業後は福嶋輝彦・秋田敬明らによるアートプロデュースユニット<T.T.PARTY>との協働によって、現代美術の方面にも携わりつつ、1994年に恵比寿のイーストギャラリーで行った『猫耳』(1994)のプレミア上映では記録的な動員を達成。
また、国内のノイズシーンとの関わりも深く、自身がノイズミュージシャンとして活動する傍ら、メルツバウを追ったドキュメンタリー『ビヨンド・ウルトラ・ヴァイオレンス』(イワン・ケルコフ、1998)ではコーディネイトを担当する。その他にも、パフォーマンスユニットとのコラボレーションや、映像オペラ『サテュリコン』(2004)を手掛けるなど、常に越境した映像表現を探求する。
Born in 1964, Jun Kurosawa studied art science at the Tama Art University. While in college, he learned filmmaking by Sakumi Hagiwara. After graduation, he related not only to Japanese experimental film movements but also to Japanese contemporary art scene. His works contains a wide variety of artistic genres: industrial-music, performances, and opera.
Since 1989 numerous screenings and awards in Japan and abroad. As an example, solo exhibition metaphysical philosophy of light in Studio Arms [1990] , special screening A perfect hospital room in Ebisu East Gallery [1994] , and he has in charge of curation at the Ebisu international film festival [1996].