ほしのあきら監督作品『背中でしな子』(デジタル版)-『映像技術解体』刊行記念
日時:2023年9月3日(日) Open 12:00 Start 12:15
料金:¥2,000(『瞬刊ハイロ 特別号』付)+ 1 drink
会場:APIA40
東京都目黒区碑文谷5-6-9 B1
*定員30名
東京・学芸大学駅のライブハウス「APIA 40」にて実験映画作家・ほしのあきら監督の長編映画『背中でしな子』(1989)を上映し、現存する8ミリフィルムを新たにデジタル化したものを初公開した。上映後には短いトークのほか、同監督ならびに<上映集団ハイロ>にまつわる資料展示も行った。
APIA40 Website
背中でしな子 | |
■作品概要 4人の女性(紀子16歳、正美20歳、節子24歳、晴美28歳)の物語が時に重なりながら、家を出て居場所を無くしたもがきの行き先を、時系列を壊さないで壊す。リアルとリアルでないものの狭間を探した綱渡り映画。「日本の動物シリーズ」(※)と呼ばれる一連の作品群において、商業映画に対する反発を「個人映画」という手段を以て展開し続けた、ほしの流“アンチ劇映画”の集大成。 (※):『日本海のかたつむり』(1971)、『やっぱり猫』(1972)、『あひるとべない』(1975)、『ある朝、犬』(1986)、『ここにもコーモリ』(1987)の5作品を指す。 ----- 制作:前⽥茂|脚本:林智明、関野裕⼦|撮影:古畑信⼀ 照明:⼤嶋耕助、五⼗嵐孝⽂|助監督:⼟⽥健⼆|録⾳:松本保久 美術:制作集団TOMI|⾳響:スタジオ・ウッド|タイトルデザイン:神⼭曻 ⾳楽:橋本はじめ|五⽇市コーディネーター:⼩林仁 出演:正美=⾼⾜正美、紀⼦=村⽥紀⼦、節子=三島節子、弥太郎=城野武、⼩林三吉=岸森瀬⽣、シゲ=源五郎、トシ=⼭崎敏男、タカ=佐⼭明、ソーメン=⼤⾨晶、キシメン=⼟井秋津、ビーフン=⼩倉千恵、多⽥=多⽥浩章、去る⼥=⽯井成⼦、送る⼥=仁井由美⼦、課⾧さん=神⼭曻、⽗=⾼橋⾠雄、晴夏=⼟居晴夏 |
■ほしのあきら / Hoshino Akira
1948年生、多摩芸術学園卒。60年代に8ミリと出会い、以降、実験映画・個人映画・劇映画と、フィルムに拘って自分だけの映像言語を探求し続ける。1970年に<映像集団ハイロ>(現:上映集団ハイロ)を結成、50年以上に渡って全国各地で個人映画の上映活動を展開。1979年から87年までPFFの審査員として、審査した全ての作品にコメントを送り、多くの若い作家を発掘する。2001年から2017年まで多摩美術大学映像演劇学科教授。主著である『フィルム・メーキング-個人映画制作入門』(1975年、フィルムアート社)は自主制作映画作家たちのバイブルとなったのみならず、日本において“個人映画”という概念を定着させる役割を果たした。代表作に『やっぱり猫』(1972)、『憑影』(1980)、『背中でしな子』(1989)、『閉じた眼』(1999)など。